
わが社も利益が出てきたし、そろそろ「節税」に力を入れないと!どこぞの社長が「領収書さえあれば何でも経費にできる!」って言ってました!

やったーワン!じゃあお昼のおやつ(フリーズドライささみ)も経費にできるワン!ご隠居と食べたから「会議費」だワン!

まてまて、その線引きは一番気を付けないといけないところだよ。節税のつもりが脱税をしていたとなれば大変なことになる。

でも、経費で落とせるなら落としたほうがトクですよね?納める税金は減るわけだし。

節税は「税制にのっとって合法的に税金の額を減らすこと」をいうのであって、「納めるべき税金の額を不正にごまかして少なくする」のは脱税になってしまう。税金の額を少なくするところは同じだけど中身は全然違うよ。

具体的にどう違うワン?おやつは税金逃れになっちゃうワン?

たとえば「実際には使ってないのに架空の経費を計上する」のは明らかに脱税だ。「従業員の給与を増やして、賃上げ税制を活用して減税する」のは節税だね。

なるほど、「実態があるかどうか」がポイントなんですね。

そうだね。「業務に必要だったか」も重要な判断基準のひとつだ。プライベートな支出を経費計上してしまっては、脱税と見られても文句は言えないよ。

ということワン、さっきのおやつは……?

私と飯を一緒に食べただけでは「会議」にはならないよ。「業務上の必要性」もない。つまり……ただのプライベートな支出、昼飯代だね。

それはうかつだったワン。なんでもかんでも「節税」になると思っていると危ないんだワン。

そう。経費が税務署に否認されたら、重いペナルティが課される場合もある。経費を軽く考えていると痛い目にあうよ。

痛いのは嫌だワン……節税にはちゃんとした知識が必要なんだワン。でも何とかしておやつで経費をたくさん食べたいワン。

まったく食い意地だけは一人前だね。社長と税理士の先生と相談してみるといい。節税の方法も考えられるかもしれないよ。

腹ぺこの給与にならないようなやり方を税理士の先生と話してみますね。売り物の缶詰に手を出されちゃ大変だ。
コメント